【子ども×習い事×柔道】受身をほめる!
館長(コラム・講演・対談) 2021年8月5日小学生クラスでは、小学生同士乱取り(らんどり)稽古をすることがあります。 乱取りとは、違いに技を掛け合う実践形式の稽...
【子ども×習い事×柔道】受身をほめる!
小学生クラスでは、小学生同士乱取り(らんどり)稽古をすることがあります。 乱取りとは、違いに技を掛け合う実践形式の稽...
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※全員集合写真。大盛況でした!
今回の遠征ではサイゴンにあるクワンチュン(=光中)道場にお世話になりました。
初日、19:00からの稽古に参加すると、子どもから大人まで凄い人でした。何でも、「日本からゲストが来る」ということで、近隣道場にお声掛けをして下さっていたのだとか。
志道館の4〜5倍はあろうかという広さの道場に、たくさんのベトナム人。そして、ベトナム語で号令がかかり、いつもと違う順序でウォーミングアップがすすんでいきます。志道館の子ども達が訳も分からずキョロキョロしていると、現地の先生方が手取り足取り教えてくれます。さすがに、はじめは所在なげな子ども達でしたが、打込みが終わる頃にはすっかり環境に馴染んでいました。
そしていよいよ乱取り。
クワンチュン道場の子ども達は、志道館の子ども達には教えていないような、膝を着くような一本背負投や、払巻込みのような技を使います。引き手も切られたりして、なかなか組ませもらえません。「(志道館の)二人は大丈夫だろうか…。」内心ハラハラドキドキしながら、見守っていましたが、引き手を切られても、大外刈りを幾度となく返されても、果敢に技を掛け続ける姿、普段投げられたことのないような技でもしっかり受身を取っている姿をみると、安心したと同時に、感動すら覚えてしまいました。心なしか、乱取り後は二人とも満足げ。二人にとっても自信に繋がったのではないでしょうか。
そして、私の技講習。
通訳を交えながら、大外刈りの説明をしました。こういう時にいつも思うんです。「若い時に柔道を一生懸命やっていたよかった」と。自分の身一つで、世界中の人達に伝えられる何かを持つ、ということは本当に尊いことだと思うのです。また、大外刈りは私が中学一年生で柔道をはじめたときに、恩師から初めて教えてもらった技です。こういった恩師の技術を、私を通して後世に継承していくということはとても感慨深いものがあります。
最終日は17:30からの稽古に参加。志道館の子ども達は、すっかり稽古相手と仲良くなっており、お互いに名前を言い合い「ベトナムにお友達ができた!」と大喜びしていました。
今回のベトナム遠征の目的は、下記の2つでした。
①日本発祥の武道である柔道を通し、ベトナムの子どもたちと交流を図り、多様性を尊重し、何事にも敬意を持ち、物事を多角的に捉えることができる感性を磨く。
②(坂東の個人的な体験から)海外のどの国に行っても、日本の柔道家は尊敬される。海外に出る事で再度、自分たちが日々稽古に励んでいる「柔道」がどんな武道なのか、を体感する。(そして、その経験を日本人としてのアイデンティティの確立につなげていって欲しい。)
この目的がどこまで果たせたかは分かりません。参加した子ども達には、この遠征を通して自分自身が感じたことを、大切にして欲しいと思います。また、異国の地で柔道の稽古をやり切ったこと、ベトナムに友達ができたことを、柔道のみならず、これからの人生の自信に繋げて欲しいと思います。
最後に、最近初段を取ったこんともさん。クワンチュン道場では先生の列に整列し、現地の生徒さんに教えを請われていました。「黒帯」の重みを海外で感じたのではないでしょうか。
館長 坂東真夕子
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