【幼児・小学生クラス】日々の柔道修行がもた...
館長(コラム・講演・対談) 2021年3月23日先日、文武一道塾 志道館に通っている小学生(男児)の保護者さまから、こんな話しをお聞きしました。 男児がある...
【幼児・小学生クラス】日々の柔道修行がもた...
先日、文武一道塾 志道館に通っている小学生(男児)の保護者さまから、こんな話しをお聞きしました。 男児がある...
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文武一道塾 志道館 幼年部・少年部クラスの特色の一つに、古典「実語教」の素読があります。柔道稽古後整列をし、みんなで声に出して「実語教」を素読します。最年少の3歳児も取り組みます。年齢が低い子は、言えたり、言えなかったりですが、耳から吸収するだけでも意味があると考えています。
安岡正篤先生に師事し、現在、論語普及会学監を務める伊與田覺先生は、古典の素読について、下記のように述べています。
古典を学ぶ上に於いて大切なことは「素読」です。
素読は天命に通ずる先覚の書を、自分の目と口と耳とそして皮膚を同時に働かせて吸収するのです。
これを読書百遍で繰り返し繰り返し続けることによって、自ら自分の血となり肉となるのです。それが時あって外に滲み出ると風韻となり、そういう人格を風格ともいうのです。
『大学』を素読する(伊與田覺・著/致知出版社)
子ども達にとって、今は意味が分からないことでも、「素読」によって「実語教」の智慧が血肉となり、その智慧が子ども達の人生の指針となることを、私は信じています。
現在、志道館では少年部を中心に「実語教チャレンジ」を実施中です。「実語教」を暗唱できたら、モントリオール志道館からいただいた「志」ワッペンをGETできると同時に、中国古典で四書五経の一つに数えられている「大学」に進みます。「大学」に進んだ生徒は現在3名(小3、小1が2名)。稽古後は二手に別れて、それぞれの古典を素読しています。
「大学」は、孔子の弟子である曽子とその弟子達によって作られたものであろうと言われています。
日本では、近江聖人と称せられた中江藤樹が11歳の時「大学」に大きな影響を受けたと言われ、また、二宮尊徳が少年時代に、薪を背負いながら常に読み続けたのが「大学」だそうです。江戸時代には藩校の教育などに用いられました。
大學の道は、明徳を明らかにするに在り。
(知徳を備えて世によい影響を及ぼすような立派な人物、即ち大人となる学問の道筋は、先ず生まれながら与えられている明徳を発現(明らかに)するところにある。)
から始まる文章は、物事の本質や、人が生きる道を教えてくれます。
「大学」の中で私が好きなのは、「格物、致知、誠意、正心、修身、斉家、治国、平天下」の八条目を語る前の
物に本末有り。事に終始あり。先後するところを知れば、則ち道に近し。
(物事には必ず本と末、終わりと始めがあるものである。そこで常に何を先にし、何を後にするべきか知って行動すれば人の道に大きくはずれることはない。)
という文章です。
会社経営の道にも通ずるものだと感じます。
私も「大学」の素読はまだ慣れないのですが、子ども達と一緒に学んでいきたいと思います。
館長・坂東真夕子
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