「受身」はライフスキル!柔道は「受身」を習...
館長(コラム・講演・対談) 2021年6月11日柔道の基本は「受身(うけみ)」です。 相田みつをさんの詩にもありますが、柔道の「受身」は「負ける練習」で...
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柔道の基本は「受身(うけみ)」です。 相田みつをさんの詩にもありますが、柔道の「受身」は「負ける練習」で...
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最近、ある柔道指導教材DVDを見ました。それは、2005年IJF(国際柔道連盟)コーチ ングセミナーの内容をまとめたもので、DVDの紹介文には次の様に記されています。
「柔道の教育的価値を熟知するヨーロッパの指導者たちが、子どもの目線から指導の方法をいろいろと工夫しています。」
DVDに登場する指導者は下記の三氏。 ミッシェル・ブルース氏(フランス)、 フランコ・カパレッティ氏(イタリア)、 ピーター・ガーディナー氏(スコットランド) 。
いずれもヨーロッパを代表する指導者です。 子どもたちの楽しませ方、柔道に必要な筋力を鍛える、エキサイティングで楽しいトレーニ ング、一つ一つの技の教え方、子どもたちへの声掛け等々、とても勉強になりました。
早速、このDVDをもとに、先週から稽古内容を見直し、今まで取り入れていなかった身体 の動きやトレーニングを取り入れています(表題の写真はその一部)。
↓↓↓この写真は握力と引く力を鍛えるトレーニング。
実際に取り入れてみ ると、「今日も〇〇(トレーニング名)やりたい!」と、子どもたちからも大好評です!
具体的なトレーニング内容も去る事ながら、上記三氏の「柔道」乃至は「柔道指導」に対する考え方や価値観にも、大いに共感すること、また新たな気づきもありました。
三氏に共通 していたのは、柔道の教育的価値を信じて疑わず、子ども達の柔道選手としての未来ではなく、その子の人生や社会全体の視点で「柔道」を語っていたところです。
柔道は決して“個人競技”ではありません。 団体競技です。 それは、必ず闘う相手がいなければならないからであり、 また、相手を尊敬しなくてはなりません。
(※ここで言う“団体競技”とは、柔道の団体戦を指すのではなく、競技全体の性質を指しています。) これは、元フランス代表ジュニアコーチとしてオリンピックメダリストを育て、現在はボルドー大学でスポーツ史と柔道のコーチング法を教えている、ミッシェル・ブルース氏の言葉。 私自身は中学校一年生で柔道を始めてから、このDVDに出会った最近まで、柔道は“個人 競技”だと思ってきました。もちろん、“個人競技”だからと言って悪い訳ではありませんが、“団体競技”だという発想、考え方が加味されることで、自分自身の指導の幅も広がる のではないかと考えています。 また、ミッシェル・ブルース氏は子どもたちへの柔道指導法について、この様にも語っています。
Teach by problem solving, Not by giving solutions.
例えば、この場面でどんな技を掛けるか、こういうタイプの相手にはどんな攻め方をするか等々、自分の目の前で起こる問題に、自分自身の心技体&頭を使って、どう解決するか?それは、まさに、人生の縮図、これから大人になる子どもたちにとっては、社会に出たときの訓練だと言っても過言ではないでしょう。こうした小さな決断、経験の積み重ねが、人生の 大事な局面で発揮される「直感」を養うのだと思います。
私自身が子ども達を指導する中で、常々考えているのは、「楽しみ」と「ストイックさ」と 「技術・体力の向上」の調和をはかることです。
今いる幼児や小学生達が、中学生や高校生になり、より本格的にその道を極めようとした時に、「あの時はただ楽しくてやってたけど、志道館の稽古が自分の柔道の基礎を築いてくれた」、と振り返ることができるような稽古内容、それが理想です。
自分の人生で初めて触れる柔道が楽しいものであって欲しいし、そして、細々とでも長く柔道を続けてほしいな、と思います。 その為に、志道館自身も、“生涯柔道”を実現できる場づくりの確立を目指し、これからも精進していきます!
館長・坂東真夕子
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