とどのつまり、柔道から何を学ぶのか?〜子どもの習い事としての柔道〜

館長(コラム・講演・対談) 2017年6月1日
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文武一道塾 志道館 設立から約3年半が経ちます。この3年半、私はほぼ毎日道場に立ち続けています。そんな毎日を過ごす中で、柔道とは最高で最強の教育コンテンツだということを確信しています。柔道から人が生きていく上で必要なことをたくさん学ぶ事ができ、経験することができます。
 
その中でも特に大切な事、柔道を通して今一番子どもたちに伝えたいことは何なのか、その答えが、昨日の稽古の中で明確になりました。私が柔道を通して子どもたちに今一番伝えたいこと。それは、「一生懸命生きる」ということ。柔道を通して「一生懸命」取り組む経験を積んで、それを各々の人生において習慣化させることではないかと。
 
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「一生懸命」とは月並みな言葉ですが、物事に「一生懸命」取り組むことは、実は簡単なようで難しいものです。
私はある一時期、選手として一生懸命柔道に取り組みました。そこで得た最大の財産は、“己の弱さ”を知り、その“弱さ”と向き合った経験です。柔道に一生懸命取り組めば取り組む程、見えてきたのは“己の弱さ”でした。毎日の稽古、そして試合、最大の敵は対戦相手ではなく“弱い自分自身”だということを柔道は教えてくれました。そして、その“弱い自分”との向き合い方も。この経験は、選手を辞めた後の人生にも大いに役に立っています。
 
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「一生懸命」というのは、スキルではなく、経験の中で感覚的に体得していくものではないでしょうか。文武一道塾 志道館では、柔道を通して「一生懸命」生きる素地を育んでいきたいと思います。
今、志道館に通う子ども達も、いつかは親の庇護のもとを離れ、自分自身の足で、自分自身の人生を歩まなくてはならない。どんな道を歩もうとも、「一生懸命」に生きる姿勢は、彼ら彼女らに様々な恩恵をもたらしてくれることでしょう。
 
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昨日の稽古では、子どもたちに「一生懸命生きる人生か、そうじゃない人生か、それを選ぶのは君たち自身。(トレーニングの)ブリッジ一つにも、自分の人生を重ね合わせて取り組んでみなさい」という話しをしました。まだ幼い子どもたち、今はその話しの意味が分からなくても、いつか分かる日がくると思います。

 
 
「一生懸命」生きることの大切さ、それを伝え続けるのが私の役目です。

 
 
 

館長・坂東真夕子
 
 
 

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