【柔道のチカラ】ネブラスカ大学リンカーン校 柔道体験会

館長(コラム・講演・対談) 2024年6月14日
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先日、来日中のネブラスカ大学リンカーン校学生18名の柔道体験会にて講師を務めさせていただきました。
学生たちは普段は健康や運動生理学などを学んでいるそうです。
柔道経験者がいない中、どのようなことをやろうかと思案した結果、5月19日(日)に文武一道塾 志道館において実施した「浮落セミナー」を参考に、当日のプログラムを組み立てました。
 
 
 

柔道体験会のゴール

「柔道」とは、『弱い者が強い者を倒す為の術理』であり『始めに譲って終局には勝つ道である』ということを、安全に体感してもらう。
 

 
 

内容

『五の形(いつつのかた)※1』の「二本目(腕を持って引き落とす)※2」を教材にして、相手の強力な攻撃に対して、その力を利用して制する理合いを体験する(覚えておくと護身にもなるかも!?)。
 
 
※1
嘉納師範によって明治20年(1887)年講道館柔道の形として制定された。
嘉納師範は、水の動く様相、天体や天地間の運行を人間の体で巧みに表現しようとして研究を積み重ね、その技を5本まで作り「五の形」と称した。個々の技に名称はないが、柔道の攻撃防御の理合いを宇宙の大現象に当てはめた「五の形」は、柔道の原点と言える。
 
 

 
<講道館YouTubeチャンネル「五の形 日本語版」参照>
https://youtu.be/1_Xezi8nTpA?si=qjV69f6bMeRRyaqU
 

 
 
※2
何物をも押し流す怒涛の如き強烈な攻撃に対して、その真正面から立ち向かっては
一瞬にして圧倒されてしまうであろうが、小力と雖も大力の進路をはずせば、安全に身を保つことが出来るばかりでなく、その瞬間に、相手の大きな力をそのまま利用して攻め返せば、容易にこれを制することが出来るという理合を表現しているのである。
<「最新 柔道の形 全(小谷澄之・大滝忠夫 共著/不昧堂出版)」より抜粋>
 
 
今回の体験会の中では、体の使い方次第で、相手への力の伝わり方が全く違ってくる、ということを体感してもらうために、「辰巳返し」や「浪之下(なみのした)」といった稽古素材も取り入れました。
 
 

 
※「辰巳返し」「浪之下」とは?
~【柔道のチカラ】「浮落(うきおとし)」に見る、柔道の武術性~
https://www.bunbuichido.net/20240519ukiotoshi-nagenokata/
 

 
 
着慣れない柔道衣を着て楽しそうに柔道に取り組むアメリカ人学生たちの姿を見て、
改めて柔道の素晴らしさを感じることができました。
 

 

 
 
 

教えるとは、学ぶこと

今回のように普段とは違った場面で、柔道指導の機会をいただくことは、私自身を成長させてくれる機会でもあります。
これからも一つのやり方にとらわれず、その場その場で最善を尽くし、柔道の素晴らしさを様々な角度から伝えられるよう精進していきたいと思います。
 

 
この度も素晴らしい機会をありがとうございました!!
 
 
 
 
 
館長 坂東真夕子
 
 
 
 
 
 

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