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昨年に引き続き、都立立川国際中等教育学校附属小学校(以下、立川国際小学校)一年生の体育特別授業「柔道」を担当させていただきました!
昨年始まったこの取り組みは、東京都柔道連盟と立川国際小学校の協定締結によるもので、合計4コマ、小学一年生たちが体育特別授業として「柔道」を学びます。
<協定締結>
https://tojuren.or.jp/news/20221228.html
<昨年度の様子>
https://tojuren.or.jp/news/20230314.html
立川国際小学校は、都立初の小中高一貫校であり、2022年4月に開校したまだまだ新しい小学校です。
昨年の小学一年生たちは、いわば12年一貫教育の一期生たちでした。
今年はその二期生。
一期生も二期生も、これからの学校の礎(いしづえ)を作っていく子どもたちです。
そのような子どもたちに、限られた時間の中で、柔道を通して何を感じ、何を習得してもらうのか?
学校側からは下記のようなご要望がありました。
①日常生活や遊びの中で、子供たちが全力で力を発揮する場面が少なくなっているように感じるので、全力で体の力を発揮し、力試しができるような機会を作って欲しい。
②ボール等の道具を使用するのではなく、自身の体を使った動きを取り入れることで、基礎体力の向上(体作り)、体の上手な使い方を身に付けさせたい。
③他者への敬意、思いやりの心を育んで欲しい。
まさに、柔道にうってつけのご要望です。
とはいえ一期生の時は、私自身手探り状態でした。
結果的には子どもたちのみならず、当時の学校長や副校長はじめ教員の皆さまから、よい評価をいただくことができました。
何でも、柔道の授業の後、子どもたちの姿勢がよくなったり、話しを聞く態度にポジティブな変化が見られたそうです。
今回の二期生は、前回の経験を活かし、メニューやオペレーションを改善し、前回よりもブラッシュアップして臨みました。
今回初めて取り組んだ「大根抜き」は、子どもたちからも大人気でした!
私自身は、これからの柔道の在り方としての理想は、立川国際小学校のように、体育もしくは道徳の授業等で、学校教育の中に柔道が存在することだと考えています。
全ての日本国民が、幼少期に等しく授業の一環として柔道を学ぶこと。
それが理想であり、また、柔道には授業科目になり得る程の価値があると感じています。
最後に、柔道の創始者・嘉納治五郎の言葉を紹介します。
教育のこと 天下これより偉なるはなし 一人の徳教 広く万人に加わり 一世の化育 遠く百世に及べり
(教育ほど天下に偉大で楽しいものはない。一人の教えは広く万人に伝わり、教育者の命が尽きても、その人の教えは十代、百代後まで伝わっていくのです)
嘉納治五郎は、高学歴のエリートです。今でいう東京大学を卒業する際、当時の大蔵省に就職してエリート街道をひた走る道を自ら断り、志を持って、教育の道を歩み始めました。
そんな治五郎の思いが「柔道」を創り、柔道誕生から140年以上経ったこの令和の時代にまで脈々とその思いが、世界中で受け継がれています。
私も、その思いを受け継ぐ者の一人として、これからも柔道の教育的価値を次世代に伝えていきたいと思います。
館長 坂東真夕子
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