柔道を通して、“失敗”に強くなる。
館長(コラム・講演・対談) 2016年2月22日負ける練習 相田みつをさんの作品に、「負ける練習」という詩があります。 私の母校・高知学芸中高等学校の道...
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2019年8月にご逝去された瀧本哲史さんの著作の一つに「ミライの授業(講談社)」という本があります(この本には嘉納治五郎師範も登場します!)。
「ミライの授業」は14歳に向けて書かれた「冒険の書」です。
本の中にはガイダンスとして「きみたちはなぜ学ぶのか?」ということを記した章があります。この中にこんな一節があります。
いま、みなさんがあたりまえに暮らしている21世紀は「魔法の国」だということ。
そしてみなさんは、学校という場所で「魔法の基礎」を学んでいること。
どんな大発見や大発明も、すべては学校で学ぶ知識をベースに成し遂げられてきました。国語、数学、理科、社会、そして英語。これらはすべて、みなさんがあたらしい未来をつくっていくための「魔法の基礎」なのです。
勉強の目的は、いい高校や大学に合格することでも、いい会社に就職することでもありません。もっと大きな、もっと輝かしい未来をつくるために、勉強しているのです。
私はこの「魔法」という言葉にピンときました。
柔道もある意味、「魔法」なのではないかと。
基礎体力が向上し集中力が増し、何事も積極的に取り組むことができる、という魔法。
「昔柔道習ってました」「柔道やってます」というと、何か筋が通った人なのではないかと周囲の人たちから一目置かれる魔法。
いいも悪いもジェンダーバイアスによる女性が柔道をしているという珍しさから、「女性で柔道黒帯」というと、さらに一目置かれるという魔法。
「私も柔道やってたんだよ!」と、柔道経験者同士は急に距離が縮まるという魔法。
柔道関係の友人・知人と十年以上の月日を経て再会しても、なんの違和感もなく昨日も会ってたんじゃないかというくらい普通に話せるという魔法。
同じ時代に、同じ道場で汗を流した同級生や先輩後輩とは、いつまでもその関係性が途切れない魔法。
柔道を通して世界中に仲間ができる、という魔法。
海外に行くと、日本の柔道家というだけで現地で敬意と尊敬の念を持って迎え入れてくれる、という魔法。
競技柔道を経験したとしたら、どんな人生の困難も、あの頃(選手時代)に比べたら大したことではない、と乗り切れるという魔法。
柔道を経験すると、他にはないであろうたくさんの魔法を手に入れることができる!!と私自身は実感しています。
この魔法は、偏差値等目に見える指標ではかりにくいことかも知れませんが、人が幸せに生きるために必要な魔法ではないかと思うのです。
そして、その魔法は自分の幸せだけではなく、世のため人のために使うことで、さらにその価値も増すことでしょう。
文武一道塾 志道館で、柔道という“魔法”を手に入れませんか?
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館長 坂東真夕子
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