とやかく言わず、覚悟を決めよ!柔道衣を着よ...
館長(コラム・講演・対談) 2015年7月16日「柔道って、痛くて汗臭くて、危なそうだし、敷居高いですよね!柔道に興味持つ人なんているかなー。」 上記言...
とやかく言わず、覚悟を決めよ!柔道衣を着よ...
「柔道って、痛くて汗臭くて、危なそうだし、敷居高いですよね!柔道に興味持つ人なんているかなー。」 上記言...
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港南道場の小学校1年生の男の子。
この春に幼児クラスから小学生クラスにあがりました。
幼児クラスの頃は、着替えの時間も制限時間5分あって、ズボンの紐や帯が結べなくても先生にやってもらっていました。小学生クラスになると、着替えの制限時間は1分少なくなって4分になります。
稽古が再開した6月当初は幼児クラスの時と同じようにできなくても先生にお願いしてやってもらうことが普通でした。
新しく始まったエジソンクラブの学習も稽古も、いつも一生懸命に頑張っているので、そろそろできると感じて自分で結べるようにチャレンジをすすめてみました。
でも、ちょうちょ結びや帯をしめるような細かいことへの苦手意識が強く、最初は「難しいからできない」と乗り気ではありませんでした。
そこでスモールステップで、ズボンの紐をしめるところは自分でやってみる、できたら真ん中に通して最初の結びまでは自分でやってみる、というようにできることを自分で意識してやるようにしました。
すると無理だと諦めていたのに、できるところまでは自らやるようになりました。
手こずっていたときに、うっかり手伝おうとすると「自分でやる。これはできるから」と時間がかかってもできるところまでやるようになりました。ちょうちょ結びにする最後のところがなかなかできず苦戦していましたが、おうちでもお母さんに教えてもらって何度も練習をしたそうです。
稽古後におこなう『ふりかえり』も自ら「ズボンのちょうちょ結びが自分でできる」という項目を増やし、毎回できなくて「△」をつけては「あともうちょっとだよね」と自分で意識をしてがんばっていました。
7月の中旬頃の稽古で、ようやく自分でちょうちょ結びができるようになりました。結べたときは本当にうれしそうに走って見せにきてくれて、達成感いっぱいの顔を見て私も本当にうれしかったです。諦めず、投げ出すことなくよくがんばりました。彼にとって努力をしてできるようになった成功体験は大きな自信に繋がったことでしょう。同じように帯も一生懸命に練習をし1人で柔道衣を着られるようになりました。
着替えられるようになると、次は制限時間内に終えられるように4分間集中してチャレンジ。何度目かのチャレンジで4分以内に着替え終わるという項目をクリアしました。彼の目標達成です!
その日の『ふりかえり』の時間に「初めて全部○になった」ととてもうれしそうに報告をしてくれました。今までは他のことで○でも、「時間内に着替え終わること」「ズボンの紐を自分で結ぶこと」がいつも△でした。その点も自分に厳しく、しっかり自分と向き合っていた彼はとても成長したと思います。
得意なこと、不得意なことは誰にでもあります。不得意だなと感じることは避けて通りたくなったり、できればやりたくないと思うことは自然なことだと思います。でもできるようになる必要があるとき、嫌でも向き合わなければいけないことはでてきます。
そんなとき全てを一気にやろうとするのではなく、スモールステップで「できた」を積み重ねていくことで「無理、できない」と思っていたことも「できるかもしれない」と自分を信じることに繋がっていくのだと感じました。子供たちの日々の成長からは可能性や希望をたくさん感じます。
苦手に対する「無理、できない」の不安や諦めてしまう気持ちを「できるかもしれない」という自分の可能性を信じる気持ちに変えて「できた」に繋げていけるよう今後も工夫して声がけをしていきたいと思います。
野尻 麻実
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