6月から新クラスを運営します。
『成年部・女性限定クラス』です。
基礎体力作り、柔道の技術の基礎を通常クラス以上にじっくりやる、女性初心者向けのクラスになります。
6月3日(水)には、すでに2名の方から新規体験のお申込みがあり、幸先のよいスタートを切ることができそうです。
柔道の創始者・嘉納治五郎先生は1882年(明治15年)に講道館を創設。
1893年(明治26年)初の女性門下生を受け入れました。
1926年(大正15年)には女性門下生に特化した講道館女子部を発足します。
当時、嘉納師範は女性が入門するに当たって、申込書の他に健康診断書や戸籍謄本を提出させ、嘉納師範自ら面接をしたそうです。
これは女性を差別していた訳ではなく、健康診断書の提出は女性の体の健康が害さないようにという配慮から。
また戸籍謄本は「まずは指導者となる女性を養成したい。将来女性指導者として女子柔道を普及させて欲しい」という思惑があり、そのためしっかり教育を受けてきた家庭かどうかを確認するためだったと聞きました。
嘉納師範がいる講道館館長室の隣に女子部道場を設け、熱心に指導に当たられたということです。
柔道を創る前の嘉納師範に柔術を教えた福田八之助(天神真楊流柔術師範)の孫に当たる福田敬子九段(アメリカ柔道連盟十段)は21歳で講道館女子部に入門され、嘉納師範から直接指導を受けています。
その福田敬子先生が生前こんな言葉を遺しています。
「精力善用」とは自分の心と身体の精力をベストの状態で活用することね。
心身をひとつにして、最善に活用させることがすなわち柔道なり。
「自他共栄」というのは人様や社会との融和と協調の心ですね。
私たちが協調して生きていくために、心身の力を最も有効に使うべきだと、人間の正しい生き方を嘉納先生は説明して下さったのです。
大外刈りや膝車が柔道ではありません。
よい人間になることが柔道です。
女子柔道の発展は、今以上に「女性が柔道なんて、、、」と言われていた時代を切り拓いてくださった福田敬子先生をはじめとした諸先輩方の力(強い意志)が大きいと思います。
しかし、女性が柔道を始めるには、日本はまだまだハードルが高いと感じています。
その高いハードルの一つが環境です。
指導者も男性で、練習相手も男性。柔道の技術は体で覚えろ的な道場も多いのではないでしょうか。
志道館成年部女性クラスは、女性が柔道を始めやすい環境を整えています。
柔道が生まれて初めて、という方もまずはお気軽にお問合せください!
【成年部】女性限定クラス
https://www.bunbuichido.net/womanonlyclass/
皆様と道場でお会いできることを楽しみにしています。
※文中にある歴史的背景は、2019年2月に我孫子市で開催された
「嘉納治五郎連続講座」山口香先生の講座で話されていた内容に基づいています。
館長・坂東真夕子