フランスから来たR君、母国に帰る~「道」は...
港南道場 2019年8月7日今年4月に「港南道場子どもクラス第1号」として入門したR君(5歳)が、母国フランスに帰国することになりました。この4...
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今年4月に「港南道場子どもクラス第1号」として入門したR君(5歳)が、母国フランスに帰国することになりました。この4...
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私が志道館に務めてから、早いもので1年が過ぎました。無事に全ての勤務を終えることができ、ほんの少しだけほっとしています。
この1年間は、全てが新鮮でした。
①片道2時間の電車通勤
1年間、栃木駅から四ツ谷駅(四ツ谷本部道場)、品川駅(港南道場)まで電車通勤をしてきました。多くの方に「え〜!栃木から通っているんですか!?」、「すごく大変でしょう?」と言われます。
もちろん、大変だったことは事実です。しかし、同時に有意義な時間でもありました。子どもたちや成年部の塾生様の顔を思い浮かべながら稽古メニューを考えたり、コラムを書いたりと、やることは結構あるものです。また、余裕がある時は読書の時間に充てることもできました。今後必要になる経営学の本や、今まで読めずに溜まっていた本を1冊ずつ読了できたことは嬉しかったです。
②新しい形の柔道場
私が志道館に入るまでやってきた柔道は、「競技」が中心です。それだけに、教育的効果や健康的効果に特化した志道館の柔道スタイルは驚きの連続でした。
道場で楽しそうに遊ぶ幼児、道場で学習する小学生、今までに見たことのない光景ばかりです。
志道館では、子どもたちの楽しそうな笑顔や真剣な表情をいつも見ることができました。子どもたちは、「ここは楽しい場所であると共に、きちんとするべき場所」という認識を持っています。道場という「場」が持つ力は本当にすごいです。
また、志道館は「大人が柔道を楽しめる場所」としての存在意義も大きいと思います。初心者の方や、ブランクがある方も安心して柔道を楽しめる文化が志道館には根づいています。
「柔道って楽しいですね。」
塾生様にそう言っていただいた瞬間が、何より嬉しかったです。
志道館は、今後展開していくフリースクール事業も含め、柔道の可能性を広げ続けています。
③新しい出会い
この1年間で数多くの新しい出会いがありました。
柔道だけでなく、一緒に遊んだり、勉強したり、色々な話をした子どもたち。みんなと過ごした時間、そして、みんなの笑顔を私は決して忘れません。
お子さんの成長について語り合った保護者の皆さん。お会いする度にいただく感謝のお言葉が、大きな励みになっていました。
沢山稽古したり、柔道について熱く語り合った成年部の塾生様たち。真剣に柔道と向き合っている皆さんから、私自身が多くのことを学ばせていただきました。
一緒に指導を行った指導スタッフの先生方。細やかなサポートのお陰で、安全で充実した稽古をすることができました。
そして、柔道の指導方法だけでなく、経営についても教えてくださった坂東館長と近藤さん。
お二人から学んだことを、必ず新しい道場で生かします。
お一人、おひとりとの出会いが自分にとって大きな財産です。志道館を通じて出会った皆さんとのつながりを、今後も大切にしていきたいと思います。
私は、これから栃木で新しい柔道場を立ち上げます。
道場名は、文武一道塾 咲柔館(しょうじゅうかん)です。
この道場名には、柔道を通して「人生の花を咲かせる」、「真っ直ぐ育つ」、「みんなが笑顔になる」という意味が込められています。子どもから大人まで「みんなの居場所」となれるような柔道場を作っていきたいです。
コロナウイルスの影響で、実際の活動はまだ行えませんが、今できることを1つずつ行い、スタートの時を待ちます。
もちろん、この状況で新しい一歩を踏み出すことに対して、不安がないわけではありません。気持ちが折れそうになる時もあります。
しかし、そんな自分を支えてくれているのは、嘉納治五郎師範の言葉です。
人はあるいは言うかもしれぬ。
今日のごとき風潮は、一人や二人の到底いかんともすることの出来るものではないと。
予は、それらの薄志者の心を、はなはだ憐れまざるを得ない。千万人も一人が集まって成るので、その一人が率先して決心すれば、ついに千万人も動かすことができるわけである。いわんや、柔道を修行する者が、こぞって決心する時は、いかなる難事も成らざることはあるまい。
嘉納治五郎
この言葉を読み返す度に、嘉納師範から「今こそ『志』を胸に、柔道精神を体現しなさい」と叱咤激励をしていただいているような気持ちになります。この力強い言葉は、今の私にとって最大のエールです。柔道家としての矜持を持ち、この難事を「自他共栄」の精神で乗り越えていきます。
※文武一道塾 咲柔館 ウェブサイト https://shojukan.com/
1年間指導をさせていただいた志道館を去ることはとても淋しいです。また、このような状況で道場が臨時休館となり、最後にお会いすることが出来なかった両道場の塾生様、保護者様、先生方が多かったことをとても残念に思います。この場をお借りして、全ての塾生様、志道館関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。
今まで本当にありがとうございました。この状況が終息しましたら、また笑顔でお会いしましょう。
私が志道館のコラムを書くのも今回が最後です。
今までコラムを読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
ぜひ、これからも志道館のコラムをご覧になってください。
これからも「志道館」と「咲柔館」を宜しくお願いします。
綾川 浩史
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