物を大切に使おう ~柔道衣と帯に敬意を~ ...
港南道場 2019年6月4日「物を大切に使う」。 これは「志道館7つの習慣」の1つです。子どもたちは、稽古後に自分の柔道衣を丁寧にたたみます。 ...
物を大切に使おう ~柔道衣と帯に敬意を~ ...
「物を大切に使う」。 これは「志道館7つの習慣」の1つです。子どもたちは、稽古後に自分の柔道衣を丁寧にたたみます。 ...
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志道館の子どもクラスは、幼児と小学生が一緒に稽古をしています。「年齢」や「級」によって、難易度や負荷を変えたりもしますが、基本的な稽古内容は同じです。
小学校の高学年にもなると、様々な場面において幼児や低学年の面倒を見てくれます。柔道以外の挨拶、着替え、掃除などについても丁寧に教えてくれ、とても頼もしいです。長年通っている子どもの中には、館長先生と言うことがそっくりな「ミニ坂東先生」もいますよ。
年が違う子どもたちが道場に集まり、お互いに助け合いながら和気あいあいと稽古をする光景は、見ていてとても微笑ましいです。四ツ谷道場は、5年間をかけてこの良き文化を作り上げてきました。
港南道場にも、このような文化が生まれつつあります。先日、稽古日の振り替えで、普段顔を合わせることのない子どもたちが一緒になる機会がありました。最初はお互いに少し緊張をしていましたが、数分もたつと4歳、5歳、小学2年生の3人は、すっかり打ち解けたようです。子どもたちの仲良くなる早さには、驚かされます。
この日の3人の協力性は、本当に素晴らしかったです。
先に来ていた5歳の子どもは、着替え用のかごを後に来た2人のために並べてくれました。稽古中は、「しっぽオニ」の時にお互いの紐をつけ合ったり、力を合わせて大きなマットを運んだりと、誰一人自分勝手な行動をとりません。柔道を始めたばかりの3人は、帯の結び方や、道衣のたたみ方も教えあい、最後の掃除まで協力して行うことができました。
大人が指示をしなくても自然と手を取り合い、何かを成し遂げようとする姿には、感動すら覚えます。これからもこのような稽古を積み重ね、より良い文化を築いていきたいです。
※ちなみに、エレべーターから降りる際に、お母さんや先生たちのために「開く」ボタンを押していてくれる子どももいますよ。
「年齢」や「級」で稽古を分けた方が、効率はよいのかもしれません。しかし、あえて「縦割りクラス」で稽古を行うのには、理由があるのです。
子ども達はこのような環境の中で、「助け合いの精神」を学んでいきます。それだけではありません。上級生は、教えることで自らの技術を振り返ることができます。また、幼児や下級生の良きお手本となるために、自らを律することも意識しだすのです。教えられる側は、優しいお兄さん、お姉さんからの愛情を受け、少しずつ成長をしていきます。そして、学年が上がるにつれ、自然と教える側へと移行していくのです。「教える子」、「教えられる子」が共に成長できるのが、この「縦割りクラス」の良さだと思います。
「自他共栄」精神は、子どもたちの心の中にもしっかり芽生えています。この小さな芽を大切に育てていくことが、志道館の使命です。ただ、この行動が道場のみにとどまっては、あまり意味がありません。子どもたちには、「自他共栄」の心を道場外においても実践してほしいと思います。「人を助けるためにも強く、賢くなりたい。」そんな気持ちで志道館に通ってくれたら、これ以上に嬉しいことはありません。
これからも、「己の完成」・「世の補益」という柔道修行の目的を念頭に置き、より良い子どもクラスの運営を行っていきます。
※コラム 稽古風景(2018・5・15)〜縦割りクラスならでは!〜 参照
綾川 浩史
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